2010-05-04

人間の適応性

ツール・ド国東。


スイム、バイク、ランのなかで苦手なのがバイク。


嫌いなわけではないが、あまりタイムがのびない。昨年、この大会にレンタル自転車で参加してみて楽しいと思ったので自転車を購入した。


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バイク歴もそろそろ1年になるので、友人や先輩に聞いてみた。


「それは、重いギアを使いすぎだ」



言われてみれば、一番重いのでこいでいることが多かったし、そういうものだと思っていた。


少し、物足りないくらいのギアで行くといいのだそうだ。



よし、今回はそれをテーマで行ってみよう。



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気持ちが萎えたときに自分を奮い立たせるためにシャツは情熱の赤。



結構ハンドルから伝わる振動が手を疲労させるので、グローブはクッションの効いたヤツに買いなおした。



9時半にスタート。


待機している選手を見渡すと、自転車様々、コスチューム様々。


どんな自転車ショップに行ったって、これほどのサンプルを見るのは不可能だ。





1000人がいきなりよういドンで出ると危ないので、最初は隊列を組み、パレードで進む。


アナウンスでは、花火が上がったらそれがスタートだと言っていたが、どれがそれなのかよくわからなかった。

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ここで気合いを入れるためにエネルギーチャージ!


今回の栄養は、ミルキー



背中のポッケにたくさん入れてきた。



まずは、一包み。



おいちい。



この濃厚な味に力がみなぎってくる。



うにゃうにゃうにゃと独特な触感。



カリ。カリ。


あら? 違和感のある舌触り・・・。



手に出してみた。




銀歯。




抜けちゃったのね・・・。



ここで抜けても困るんだけど。



ぶつぶつ言いながら、お金とナナコカードを入れているジッパー付きポッケに丁寧にしまう。


のっけからびっくりする。






ICチップのゲートをくぐり、進んでいく。





何キロか行くと、隊列がばらけ始め、自分のペースで進めるようになった。



なるほど。一枚軽いギアで行くといい。



ここでついついがんばってしまうと続かない。物足りないくらいで行くのがいいようだ。



1時間ほど行くと、最初のエイドポイントに着いた。



30キロくらいの間隔でエイドポイントが設けられている。


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エイドポイントには、水やスポーツドリンク、飴やお菓子、バナナなどが配布されている。


すっ飛ばしても別に問題はないが、先は長いんだし、頂けるものはありがたくいただいていこう。



私がエントリーしているAコース 国東半島一周センチュリーランは、住吉浜リゾートから少し内陸に北上し、山間部をかすめながら豊後高田市側へ抜け、あとは国東半島をぐるりと海岸沿いに戻る。



前半の山越えが文字通りの山場。海岸沿いに出てしまえば後は気持ちよく海でも眺めながらいけばいい。



さあ登りだ。



ギアはすでに一番軽いのに落としている。



ううう。


登りはきつい。



うひょー!


下りは楽だし気持ちいい。



登って、下って。登って、下って。



一喜一憂しながら峠を越えていく。



晴天だったが気温はそれほど上がらず、汗にぬれた体に風が冷たくて気持ちよかった。


大分国東半島の自然を堪能しながらペダルを踏み込む。



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あれ?



鼻水が出てきた。


鼻をかみたいのだが、ちり紙がない。



あったとしても、自転車を止めたくはない。



仕方がない。


あれをやるしかない。




片鼻を指で押さえ、ちーんと手鼻。


シュッと鼻水が飛び出す。



これがうまいこと脇と太ももの間をくぐり、地面に落ちる。



右、成功。



左、成功。



時々、太ももに付く。あらら。



フランスでミショー型の自転車が誕生してはや150年。



150年もの間、人間が自転車をこぎ続けた結果、自転車に乗りながら手鼻がかめるように体がここまで適応した。


人間てすごい。




すん!


すん!



また成功。




100キロ地点エイドポイント粟島神社で昼食。


1時を過ぎていたが、これまで飴やらお菓子やらバナナやらミカンジュースやら。頂けるものは全て拒まずいただいてきたので空腹ではなかったが、これまた頂けるのだからいただく。



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おむすびと煮込みと唐揚げ。パンにたこ焼きに豚汁。



これは食い応えがあるので、腰を下ろしてじっくりといただいた。



みんながペットボトルに水を入れているのを見たが、中間である80キロ地点で搭載しているボトル2本のうち1本は手つかずだったので、残り80キロは1本で大丈夫、と単純計算して水の補給はしなかった。


ごちそうさまをしてから再び自転車にまたがった。



ここからは海沿いだから、ずーっとフラット。



だと思っていた。



しかし、海岸沿いではあるけれども地形とはそんな単純なものではない。海辺にも切り立った断崖があったり、大きな岩を避けて道が造られていたりする。



結構坂道あるじゃない!




何かだまされたような気持ちがこみ上げてくるが、私が勝手に思いこんでいただけのこと。誰に文句を言えるはずもなし。




さらに午後になってから気温が上昇してきた。



頭では疲れたことしか認識していなかったが、体は気温の上昇と疲労の蓄積に冷静に対応していた。


水の減りが一気に加速していたのだ。


認識していなくても、人間は環境に適応するものだな。



そうとは知らず、最後のエイドポイントは残りわずかだからと見過ごした。


あいたたた!


膝の裏の辺りから、太もも裏が攣り始めた。



筋肉が攣ると言うことは、水分が足りない証拠だ。


水を飲まなくては。


ペットボトルを口に運ぶと少しの液体が口に流れ、空になってしまった。



体が環境に適応しようとしていても、頭がそれを邪魔したか。


ははは。



あと少し。



前回のブルベやトレイルランで、痛くなった膝は何ともない。


もってくれ、そう願いながらペダルをこいだ。


そこから先は、あと5キロ行ったら販売機で何か買おう、とか、今日はコーラ飲んでもいいかな、妄想にすがって前に進む。



この頃から少しカンが掴めてきた。



前方に適当なペースメーカーを見つけてついて行けば、ある程度ペースが維持できる。


自転車は先頭が切る風の分、後続が楽になる。このためレースでは他の選手の後ろに付くことが禁止されている。


今回の大会は、レースではなくサイクリング大会。


そういう禁止事項はない。



すんませんね~。ちょっくら後ろに付かして頂いて・・。



スタートした住吉浜に入ってきた。



ひー!やっと着いた。




何とかゴールできた。



ゴールで、ICタグをとってもらい、完走証を受け取った。



タイムは7時間32分。実走時間は6時間48分。


もうちょっと磨けば縮むかな。


さ、温泉に入ろう。


文字入り
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2010-03-27

いや、俺は違うって!

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三ツ瀬トンネルが中間地点である。あと100キロ。


三ツ瀬トンネルを福岡側にくぐり、早良区から那珂川町を抜けて太宰府に入る。


このあたりは土地勘があるから大丈夫。


すでに他の2人とははぐれて久しい。



途中、コンビニや食堂で自転車集団を見るたび、中に2人が居るんじゃないかと探したが、姿は無し。


居なくてももうへとへとで休みたい。


三ツ瀬トンネルの時点でもう精根尽き果てた状態だった。あそこで何か帰る手だてがあるのなら、ためらわず離脱して帰ったろう。


太宰府に入り、いつものジョギングコースを自転車で行く。



米山峠手前のコンビニで私に手を振るおっさん。



あ。


2人が待ってくれていた。


さらに、中原さんの奥さんが応援に来てくれていた。


ここでもバームクーヘンとジュースを腹に入れた。



これだけきついことをしているのだから、日頃食えないようなものをいっぱい食ってやる!



さて。行くかね。



米山峠。ここは何度も自転車で通勤した。



ピークまでの道のり6キロ。



行ったことが有ろうが無かろうが、この峠はキツい。



登りは最初っから一番軽いギア。



どういうわけだか、頭の中でP.I.LのFishingがずーっとラウンドで流れていた。

極限の疲れの中で、また懐かしい曲が浮かんできたモンだな。

頭も疲れてびよーんと伸びきって、エラく深層になおし込まれている記憶がひょこっと浮いてきたんだな、きっと。


口に出しながらペダルを踏み込んだ。



下りはすーい。米山峠の飯塚側は、昼間でもひんやりしていて自転車で行くと気持ちがいい。



そこからは楽に第3のチェックポイントであるセブンイレブンまで行けた。



ここでは肉まんを食った。



ここまで来たら、家に帰る方が近いちゃ近いがそれだったらゴールした方がという気持ちになる。



結局ゴールに行きたいんだな、俺は。



最後のライド。



飯塚の遠賀川沿いを小竹駅まで行き、そこから宮若市を通って最後の峠、見坂峠を登る。


この峠の前に一つだけ思いっきり急な坂が単発である。



これは朝方、車で向かう時に認識していたが、見坂峠はなだらかで坂道という感じではなかった。



しかし、ペダルをこいで登るとなると、めっぽう効いてくる。



こんなに長い坂だったっけ?


日頃は何でもない道なのに走ったり自転車で行ってみると結構な坂できつかったりする。


文明の利器を使っているとこういう感覚は無くなっていくんだな、と痛感した。


宮若市に入ったあたりから、暗くなってきた。



夜になることは覚悟していたが、やはり暗くなると心細い。



道が分からなくなる。先に書いたように、アシストや掲示が有るわけではない。持っている地図と公共の標識だけが頼りだ。



真っ暗な見坂峠をひとりで進む。



普通だったらお化けが出そうで怖いんだろうな、と思えるシチュエーションでも疲れすぎで何ともない。



怖がる体力すら残っていないのだ。




暗くなって目の前の坂がよく見えないからなのか、疲れすぎて体がバカになってしまったのか、ここにきて調子が良くなってきた。



すいすいと坂を上りきり、あとは下り。



あとは何カ所か曲がる交差点を間違えなければゴールだ。



ゴールすると時間が書かれた紙を渡され、朝エントリーした受付へ促された。


19時27分。ということは通算10時間57分。


ようやった、おれ。


そこでチェックポイントの物証を渡し、確認作業が行われた。


「記念メダル要りますか?」


せっかく200キロもひいこらやってきたのだから、メダルくらい欲しい。有っても飾ることはないだろうし、後になってなんで買ったんだろうと思うんだろうが、そのときは欲しいと思った。


1000円支払って、あたりを見回した。



車のにも行ったが友人二人の姿はなかった。


ありゃ?私より10分は先にゴールしたはずなのだが・・。




待つこと30分。



2人がゴール。



ど、どうしたの?



「道を間違えてね。曲がる交差点を一つ間違えて、そこでしましまくんを待ってたのよ。あんまり来ないからさすがにいくらしましまくんでもここまで遅れはしないぞ、ということになって先に行っていたら、実は自分達が道を間違えていることに気づいてね。同じ道を結構行ってる人がいたから、安心しててんやけど、いや~、体が冷え切ってしまった。」



それは気の毒な・・。



やはり、暗くなってしまうとこういうアクシデントが起こる。



振る舞われていたぜんざいをいただき、さて帰りに銭湯にでも寄ってなんか食って帰りましょうか、という話に当然なるのだが、ここで高倉さん。どうしてもすぐに帰るといって譲らない。


彼は家に帰って早くビールが飲みたいのだ。



無理強いしても仕方ないので気ぜわしく解散。



解散したとはいえ、腹は減っているので風呂はともかくとしても帰りに何か食わなければいけない。



何が食いたいかな。



今日は存分に頑張ったんだから、なんか美味いモンを食おう。



考えた挙げ句に、カレー屋に入った。



カツカレー下さい。



空きっ腹にカツカレーは染みてうまかった。



家に帰り、テレビを見ながら、一日のことを思い出したりした。



さすがにきつかったな。これまでの半生で今日くらいきつかったことがあったろうか?


あ、盲腸の時になかなか盲腸と分からず、家でうんうん唸っていた時よりかはきつくないな。

じゃあ、今までで2番目にきつかった。



は~、疲れたから早く寝よう。明日は仕事だし。






寝ているとどうも具合が悪くて目が覚めた。



う。




トイレに駆け込み、胃の中のものを全て戻してしまった。


そして下痢。



あ。もしかして。




いや。違います。


これはね、自転車でつかれたからね、そこにきていきなり脂っこいモンを食ったからそれで・・・。




違うって。


日頃からちゃんとしたものを食ってる俺は、嘔吐下痢症なんかにはならない。



嘔吐下痢症ではないって。



おしまい

2010-03-26

質量と速度

二見ヶ浦から昨年オープンウオーターがあった茅屋海水浴場をかすめて前原方面へ。海岸沿いでもそれほどアゲインストの風は受けなかった。


前原のセブンイレブンに到着。


すでに自転車野郎達が山ほど群れていた。やはり、大半がただ立ち寄るだけじゃなく、ここを休憩ポイントとしている。


きっと定員やほかのお客さんたちは、このひっきりなしにやってくる自転車のおっさんたちはいったい何なんだろうと思っているに違いない。


見た目も派手な人多いし・・。

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店に入って、見回した。


せっかくヒイコラやってきたんだから、日ごろあんまり食べてない甘~いのを食べよう。


シュークリーム



それから、何か行動食になるものを買っとくか・・・。




おおおお!


エネルギーの塊みっけ!






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今も昔もさいころキャラメルに勝る滋養無し。



これからが上り。



今回のルート最大の難所、長野峠。12キロの道のりが延々上り坂。



わかってはいたが、かなりタフ。



もともと私上り坂きらい。



一緒に来た高倉さんはどういうわけだか坂道になるとどっかのスイッチが入って「おれ行ってくる!」とか言ってじゃんじゃんこいで消えていく。無論帰ってはこない。


きっと坂道がすきなんだな、この人は。



私もジョグの時おんなじスイッチがあるな、そんなもんか。



どうにかしたら、俺もそんなふうになるのだろうか?



もう一人の中原さんと一緒になった。




私の自転車には中原さんのより一枚軽いギアが付いている。



ペダルの回転と速度を見比べるとやはり私のほうが軽く行っているのがわかる。


「やっぱり軽いな~!しましまくんのは。高倉さんは?」



あの人はあの先に消えていきましたよ。



「おかしいよな、あの人」



一時、平行して坂道を走ったが、軽いギアの私のほうが辛抱できずに脱落してしまった。



目標を見失った人間とはもろいものだ。



どんどんと自分に負け、また人に置いていかれていく。



いいのいいの。


道端を見るとつくし。



わー!



もうここでやめて、つくし採りたい



くそう。おれ、車が好き。車いいもん、こがなくても進むから。早いし。くそう。



あの坂を上ったらもしかしたら下り、いや、平らにくらいはなってるかもしれない。のぼりが終わりでなくてもいいからちょっとくらいそういう息抜きゾーンが欲しい。あってほしいと願う心はことごとく打ち砕かれた。


結構な標高まできたのが空気の冷たさでわかった。

日が当たらない路肩にはまだこの間の雪が残っていた。


これは今年の雪の見納めだな。



見下ろすと前原方面が小さく見えた。


「佐賀県」


県境か・・・。


何とかピークを迎えた。



ほー!


マイケルジャクソン並みに人目をはばからず大声を上げた。



下って6キロほどの分岐で友人二人が待ってくれていた。



上り道で置いていかれる私は下り道もなお置いていかれてしまう。




下りだったら体力関係ないじゃないかと思われるかもしれないが、それは違う。



下りは質量がモノを言う。


自転車重量は軽くなるように設計され製造されているが、体重は人それぞれだ。


下り坂では総重量が重いほうが早く進む。


つまり体重が重いほうが早いのだ。



万民は法の元に平等である。重い物体も軽い物体も重力加速度に導かれ同じ速度で落下するのだよと物理の先生が言っていた。



しか~し、私の自転車と二人の自転車は坂を同じ加速度では走ってくれない。


そのへん私は説明できない。物理では留年しかけたから。




長野峠から佐賀側に回りこみ、今度は三瀬トンネルを福岡方面に潜ることになる。



トンネルもチェックポイントで、ここの通行料のレシートを持って帰ること、とある。



が、ちょっと一休み。



ここで空っぽになったペットボトルに水とゲータレーィド!



懐かしかったからゲータレーィド!



難所は抜けたが、ここで体力は使い果たしてしまった。



後は消化試合のようなものだが、残り100キロの道のりは消化するには長すぎる。




つづく

2010-03-25

自分で行くことに意味がある

嘔吐下痢症になってしまった友人に


「日頃からちゃんとした物を食ってないからそういうことになるんたい。俺なんか、毎朝元気なニンジンだから風邪引かないし、そんな細菌やらウイルスは腹に入ってもなんのことはない。」


と言いはなってやった。



不覚にもインフルエンザには1回感染してしまったが、それも一日で治った。


以前は年に4,5回は風邪をひいては1週間ほど寝込んでいたが、最近めっきりとかからなくなった。



何が変わったのかと言えば、扁桃腺が腫れなくなるように鍼を打ってもらったことと、走ったり、泳いだり、自転車をこいだりと、有酸素呼吸運動をずいぶんとやるようになったことだろう。



友人と別れ、薬局へ向かった。



薬を買うためではない。日曜日にエントリーしている、ブルベ三ツ瀬200kmに装備するスポーツドリンクや飴などを買うためだ。


土曜日、寝る前に少し腹に差し込みが来たが、すぐに何ともなくなった。


あれ?もしかして嘔吐下痢症?まさかな。俺はそんなにヤワじゃない。


ま、今日は早めに寝て、明日200キロ自転車コイでりゃ、ウイルスやろうがなんやろうが、びっくりして消えて無くなるわい。早く寝よ寝よ。



日曜日は5時に起き、朝ご飯を食べてから会場へ向かった。



会場で一緒に参加した2人と落ち合い、自転車を組み立ててから受付へ。

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出走する前に装備と自転車の車検がある。

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一般のブレーキや反射板の他に、このレースらしい視点として、ライトと夜間反射たすきの装着が義務づけられている。



帰りは夜になってしまうからだ。



朝っぱらにスタートしても帰りは夜なのである。




受付から車のところまで歩いていると足の方からなんだかヘンな音がする。


よく見てみると靴の足首に近いところに留め金が外れている。

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あらららら!



自転車用の靴は自転車のペダルに固定し、踏み込む力と引き上げる力を同時に利用するように出来ている。この留め金は靴ごとペダルを引き上げる時、そこを堪えるために付いている。



これがないと靴が脱げそうになって力が込められない。



どうしよう。



よく見てみるとネジが一本外れているだけだった。



とはいえ、ネジがその辺に転がっているはずも無し。




車の中をひっくり返したが、都合良くそういうものが出てくるというラッキーは人生そう何回も起こるモンじゃない。



仕方がないな~。



ここを靴ごとヒモか何かでぐるぐるっとくくるか!



車のトランクでヒモを探すと、目に入ってきたのは朝方履いてきたスニーカーの靴ひも。



最適なんだけどな~。これ使うと靴ひもとしてはもう使えない。


かといって、200キロ行く前に諦めるのはしゃくだしな~。



う~ん。う~ん。



もう1回見回した。



あ。



軍手。



これにしよう!




軍手の指を切って。



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筒にして二重にして。





はい。修復完了!




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簡単な開会式と説明会の後、2グループに分かれて出走。



無事スタートが切れた。




この大会、レースとは違うし、朝から晩までやるもんだから、スタートもざっとしている。



8時半のグループのスタートが始まるとエントリーナンバー順に出走する。ここで1,2分スタートが遅れたからと言ってなんということはないのだ。



最初は3号線をまっすぐ福岡市方面へと進む。



信号が赤なら止まる。レースではないので別に交通整理のスタッフが居るわけで無し、普通に交通ルールを守りながら決められたルートを行く。


信号が多いのでしょっちゅう止まる。



他の2人は、私よりも10ほど年上なのだが自転車はめっぽう速い。



最初から二人にひーひー言いながら付いていっちゃ信号に助けられ、またひーひーというのを何回か繰り返していると、途中私の前に外国人のおっさんが割り込んできた。



こんなせせこましいところに割り込まんでもいいのに~、といささか不満を感じながら走っていた。



目の前の信号が赤になると、靴のロックを外し、信号待ちをする。

その度にこの金髪のおっさんは振り返って満面の笑顔と右手でグーのジェスチャーを後ろに送る。


どうやらそのおっさんにも連れが居るようで、その連れが私の後ろにいる。


信号に止まるたびにニカーっとそれをやるもんだから、関係ない私は大変気まずい。


それよりも、じゃ、なんで俺を抜くんだよ!私を仲間と断ったうえに、そんだけコミュニケーション取らなきゃならないんだったらずっとそばで走ればいいじゃんよー!めんどくせー!



と、友人に置いて行かれそうな不安が怒りを焚きつけたが、一時のこと。つまらぬことで腹を立てたなと我ながらおかしかった。


二見ヶ浦に着く頃にはおっさんはいなくなっていた。



二見ヶ浦には、クイズポイントというものが設けられている。



なぞなぞをして大会を盛り上げるためではない。


この大会、ライド中ほぼノーエイドノーサポート。道中は誰も監視していないし、コースも地図を見て自分で行く。道に迷ったり、事故にあった時だけ本部に電話する。現場には誰もいないのだ。ただ、完走証を発行するために走った証として走った者にしか分からないクイズを出発直前に知らされるのだ。

問題は「○○○○なまち志摩町」の○○部分を選択肢から選びなさい、というもの。

他にコントロールポイントが設けられており、そこに立ち寄ることが義務づけられている。と言ってしまえば、なんかテントか何かあるところに立ち寄って、周回コースのマラソンみたいに肩にマジックで○を書かれるとか輪ゴムを渡されるとかそういうのを連想する。


この大会がコントロールポイントと呼んでいるのは。




セブンイレブンいい気分♪なのである。



セブンイレブンの店員に何かお願いをしているかと言えばそれもない。何にも言ってないのだ。


我々は、ただ決められたセブンイレブンに立ち寄り、その証として何かを買ったり金をおろしたり、たまってる公共料金の滞納を支払ったりしたレシートを持ち帰る。



え?それだけなら、どんだけでもインチキできるじゃん!



そう。


できる。



自転車でさーっとスタートしてどっかで車に乗り込んで二見ヶ浦いってクイズにチャレンジ。あとコンビニを2店ハシゴすれば後は楽勝でゴール出来る。

や、もっと簡単にその地域に住んでいる友人に電話してやってもらったらスタート地点から自分は一歩も動かずにゴール出来るだろう。




できるのだが。




そうすることに意味がない。


もともとそういうちんまいことを言うヤツは、この大会には参加しない。


自転車でバカじゃないかと言われるくらいの距離を走ることに萌えーっとなるヤツらしか参加してこないのだから、逆にクイズポイント等は失笑を買っているのかも知れない。


まあ、どのポイントも丁度休むにはいいあたりに設定してあるので、そこのとを誰も文句として言うこともないだろう。



つづく





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出走前の私。おけつが痛くならないようにパンツとタイツとクッション入りのサポーターにジョグパンを重ね着してみた。


2010-03-12

明後日の日曜日は、ブルベに参加。


自転車のツーリング大会である。

朝8時半にスタート。

宗像から糸島半島をぐるりとまわり、そこから長野峠をとおって三ツ瀬を登る。そこから福岡側に下って那珂川に下りてから太宰府を抜けて再び米の山の登り。飯塚に下って宮若市を通ってスタート地点に帰る。

200キロ、制限時間13時間。


レースではないので、がむしゃらに漕ぐ必要はないが、それなりのスピードでいかなけりゃ、夜になってしまう。


いや、夜になるだろう。



200キロ。どういう世界だろう。
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しま・しま

Author:しま・しま
土からつくるここだけ芋焼酎「たばらそだちプロジェクト」を立ち上げました。土と食、命がつながるといいなと思います。

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