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2010-03-31

息子の背中

日曜日、上の子が山口にある妻の実家まで自転車で行くと言い出した。


以前、同じことを義理の父に言うと「なんかあったら俺が恨まれる」と、止められた。



今回はだんまりで行く計画のようだ。


行ってこい。


俺は止めない。むしろ喜んでいる。心配が無いわけではないが、所詮人間なんてものは一人。最後は自分一人なのである。


遅かれ早かれ親の元を飛び立つのだがら、これくらいのことでいちいち心配しても仕方がない。



行ってこい。




前日にネットで道を調べ、地図帳を作っていた。



行程76キロ




なるべくそっとしておこう。




彼の自転車はただのママチャリ。


変速ギアすらない。



それで行こうとするお前に価値がある。


気をつけて行けよ。


息子14歳。しばし背中を見送った。




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2010-03-30

得体の知れない敵

道ばたや山々の斜面には、桜がピンクの霞を形成し、春なんだな~と心が沸き立つ。



こんな日に家にじっとしていたら腐ってキノコが生えてしまう。



自転車に乗ろう!




322号線をまっすぐ北上すると小倉北区。


三萩野を右折して砂津を右折。


まーっすぐいったら門司港だ。



昼飯を食ってから引き返した。



全行程96キロ。



前回の200キロと比べれば何と言うことはない。一人で走行してるので無理がないから疲労が違う。



疲れはしないのだが、後半膝に違和感を感じた。



金曜日に10キロ走った時に、膝が痛くなり走れなくなってしまった。


これは走ったことよりも三ツ瀬越えの後遺症だろう。



以前にもこういうことがあった。


膝は両方とも前十字靱帯の再建手術をしているから、私の中では少しデリケートなパーツだ。


手術をした執刀医のところで受診すると、ストレッチをいくつか教えられ、それをやるように言われた。


ストレッチを入念にやっていると徐々に痛みは引いていった。



今回も膝と腰まわりのストレッチをじっくりやったことで自転車をこぐくらいまでにはすぐに回復した。




もともと、この日はトレイルランの練習で英彦山か宝満山を駆け上ろうと思っていたのだが、体が万全でない時に山にはいるのは御法度だ。



自転車くらいなら、やばけりゃやめて輪行バックに自転車詰めて電車で帰ればいいのだから問題ない。



さて、家にたどり着いた時には結構な痛みになっていた。



両膝を冷やし、ストレッチをやった。



が、治らない。



翌日もまだ痛みが残っている。特に階段の下りがきつい。


今までとはちょっと違う、得体の知れない感覚が気になった。



うううう。



仕方がない。



時々お世話になる針灸治療院に行った。



膝が痛いから、治して欲しい。




「良くなったらまた走る?」



もちろん!



「そういう人が多いんよね。鍼は痛みを取るのには最適だけど、根本が治ってなくてまた痛くなるまでやったらもっとひどくなるよ。」



だから、ここに来たんよ、俺は。その根本を治してくれ。治るように支援してくれ。



院長は高校の同級生。以前は理学療法士だったのだが、鍼灸師の資格を取って開業した。


足と腕に鍼をうち、それから足のストレッチをやってくれた。




私の足を抱きかかえ、筋肉を伸ばすようにぐいっと力をかけていく。


いてててて!


太ももの外側がやたらと痛い。


手で筋肉のこわったところをもみほぐすと再び激痛で自分の顔がゆがんでいるのが分かる。



いてててて!


「ここが痛いと言うことは、なんか内股で走ったりした?」



走る時のフォームを前傾から直立姿勢に変えた。


「それじゃないね。それが原因ならもっと早くに出る。」


他に思い当たると言えば、自転車200キロ。



そういえば、個人差はあるのだが自転車は少し内股気味でこぐ。




ロードバイクは、靴とペダルがビンディングという金具で固定されるので、その角度が私の足に合ってなければそういう不具合も出る可能性もあろう。



そうか。



膝を曲げたり、診察台を上り下りしてみた。



あら。




痛くない。




「痛みの原因は足の筋肉のバランスみたいだし、それが治って痛くないんだったら、明日から走ってもいいよ。痛かったら中止。」




お!



おおきに!



先ほどまでの痛みが嘘のようだ。




こういう整体や鍼灸というのは、人によって合う合わないがある。


私の場合は、結構うまいこといっているようだ。




またお願いします。




原因が分かれば、対処できる。姿が見えれば戦えるし仲直りもできるのだ。



明日からまた走ろう!



2010-03-27

いや、俺は違うって!

100314_1400~01


三ツ瀬トンネルが中間地点である。あと100キロ。


三ツ瀬トンネルを福岡側にくぐり、早良区から那珂川町を抜けて太宰府に入る。


このあたりは土地勘があるから大丈夫。


すでに他の2人とははぐれて久しい。



途中、コンビニや食堂で自転車集団を見るたび、中に2人が居るんじゃないかと探したが、姿は無し。


居なくてももうへとへとで休みたい。


三ツ瀬トンネルの時点でもう精根尽き果てた状態だった。あそこで何か帰る手だてがあるのなら、ためらわず離脱して帰ったろう。


太宰府に入り、いつものジョギングコースを自転車で行く。



米山峠手前のコンビニで私に手を振るおっさん。



あ。


2人が待ってくれていた。


さらに、中原さんの奥さんが応援に来てくれていた。


ここでもバームクーヘンとジュースを腹に入れた。



これだけきついことをしているのだから、日頃食えないようなものをいっぱい食ってやる!



さて。行くかね。



米山峠。ここは何度も自転車で通勤した。



ピークまでの道のり6キロ。



行ったことが有ろうが無かろうが、この峠はキツい。



登りは最初っから一番軽いギア。



どういうわけだか、頭の中でP.I.LのFishingがずーっとラウンドで流れていた。

極限の疲れの中で、また懐かしい曲が浮かんできたモンだな。

頭も疲れてびよーんと伸びきって、エラく深層になおし込まれている記憶がひょこっと浮いてきたんだな、きっと。


口に出しながらペダルを踏み込んだ。



下りはすーい。米山峠の飯塚側は、昼間でもひんやりしていて自転車で行くと気持ちがいい。



そこからは楽に第3のチェックポイントであるセブンイレブンまで行けた。



ここでは肉まんを食った。



ここまで来たら、家に帰る方が近いちゃ近いがそれだったらゴールした方がという気持ちになる。



結局ゴールに行きたいんだな、俺は。



最後のライド。



飯塚の遠賀川沿いを小竹駅まで行き、そこから宮若市を通って最後の峠、見坂峠を登る。


この峠の前に一つだけ思いっきり急な坂が単発である。



これは朝方、車で向かう時に認識していたが、見坂峠はなだらかで坂道という感じではなかった。



しかし、ペダルをこいで登るとなると、めっぽう効いてくる。



こんなに長い坂だったっけ?


日頃は何でもない道なのに走ったり自転車で行ってみると結構な坂できつかったりする。


文明の利器を使っているとこういう感覚は無くなっていくんだな、と痛感した。


宮若市に入ったあたりから、暗くなってきた。



夜になることは覚悟していたが、やはり暗くなると心細い。



道が分からなくなる。先に書いたように、アシストや掲示が有るわけではない。持っている地図と公共の標識だけが頼りだ。



真っ暗な見坂峠をひとりで進む。



普通だったらお化けが出そうで怖いんだろうな、と思えるシチュエーションでも疲れすぎで何ともない。



怖がる体力すら残っていないのだ。




暗くなって目の前の坂がよく見えないからなのか、疲れすぎて体がバカになってしまったのか、ここにきて調子が良くなってきた。



すいすいと坂を上りきり、あとは下り。



あとは何カ所か曲がる交差点を間違えなければゴールだ。



ゴールすると時間が書かれた紙を渡され、朝エントリーした受付へ促された。


19時27分。ということは通算10時間57分。


ようやった、おれ。


そこでチェックポイントの物証を渡し、確認作業が行われた。


「記念メダル要りますか?」


せっかく200キロもひいこらやってきたのだから、メダルくらい欲しい。有っても飾ることはないだろうし、後になってなんで買ったんだろうと思うんだろうが、そのときは欲しいと思った。


1000円支払って、あたりを見回した。



車のにも行ったが友人二人の姿はなかった。


ありゃ?私より10分は先にゴールしたはずなのだが・・。




待つこと30分。



2人がゴール。



ど、どうしたの?



「道を間違えてね。曲がる交差点を一つ間違えて、そこでしましまくんを待ってたのよ。あんまり来ないからさすがにいくらしましまくんでもここまで遅れはしないぞ、ということになって先に行っていたら、実は自分達が道を間違えていることに気づいてね。同じ道を結構行ってる人がいたから、安心しててんやけど、いや~、体が冷え切ってしまった。」



それは気の毒な・・。



やはり、暗くなってしまうとこういうアクシデントが起こる。



振る舞われていたぜんざいをいただき、さて帰りに銭湯にでも寄ってなんか食って帰りましょうか、という話に当然なるのだが、ここで高倉さん。どうしてもすぐに帰るといって譲らない。


彼は家に帰って早くビールが飲みたいのだ。



無理強いしても仕方ないので気ぜわしく解散。



解散したとはいえ、腹は減っているので風呂はともかくとしても帰りに何か食わなければいけない。



何が食いたいかな。



今日は存分に頑張ったんだから、なんか美味いモンを食おう。



考えた挙げ句に、カレー屋に入った。



カツカレー下さい。



空きっ腹にカツカレーは染みてうまかった。



家に帰り、テレビを見ながら、一日のことを思い出したりした。



さすがにきつかったな。これまでの半生で今日くらいきつかったことがあったろうか?


あ、盲腸の時になかなか盲腸と分からず、家でうんうん唸っていた時よりかはきつくないな。

じゃあ、今までで2番目にきつかった。



は~、疲れたから早く寝よう。明日は仕事だし。






寝ているとどうも具合が悪くて目が覚めた。



う。




トイレに駆け込み、胃の中のものを全て戻してしまった。


そして下痢。



あ。もしかして。




いや。違います。


これはね、自転車でつかれたからね、そこにきていきなり脂っこいモンを食ったからそれで・・・。




違うって。


日頃からちゃんとしたものを食ってる俺は、嘔吐下痢症なんかにはならない。



嘔吐下痢症ではないって。



おしまい

2010-03-26

質量と速度

二見ヶ浦から昨年オープンウオーターがあった茅屋海水浴場をかすめて前原方面へ。海岸沿いでもそれほどアゲインストの風は受けなかった。


前原のセブンイレブンに到着。


すでに自転車野郎達が山ほど群れていた。やはり、大半がただ立ち寄るだけじゃなく、ここを休憩ポイントとしている。


きっと定員やほかのお客さんたちは、このひっきりなしにやってくる自転車のおっさんたちはいったい何なんだろうと思っているに違いない。


見た目も派手な人多いし・・。

100314_1148~010001



店に入って、見回した。


せっかくヒイコラやってきたんだから、日ごろあんまり食べてない甘~いのを食べよう。


シュークリーム



それから、何か行動食になるものを買っとくか・・・。




おおおお!


エネルギーの塊みっけ!






100314_1154~01


今も昔もさいころキャラメルに勝る滋養無し。



これからが上り。



今回のルート最大の難所、長野峠。12キロの道のりが延々上り坂。



わかってはいたが、かなりタフ。



もともと私上り坂きらい。



一緒に来た高倉さんはどういうわけだか坂道になるとどっかのスイッチが入って「おれ行ってくる!」とか言ってじゃんじゃんこいで消えていく。無論帰ってはこない。


きっと坂道がすきなんだな、この人は。



私もジョグの時おんなじスイッチがあるな、そんなもんか。



どうにかしたら、俺もそんなふうになるのだろうか?



もう一人の中原さんと一緒になった。




私の自転車には中原さんのより一枚軽いギアが付いている。



ペダルの回転と速度を見比べるとやはり私のほうが軽く行っているのがわかる。


「やっぱり軽いな~!しましまくんのは。高倉さんは?」



あの人はあの先に消えていきましたよ。



「おかしいよな、あの人」



一時、平行して坂道を走ったが、軽いギアの私のほうが辛抱できずに脱落してしまった。



目標を見失った人間とはもろいものだ。



どんどんと自分に負け、また人に置いていかれていく。



いいのいいの。


道端を見るとつくし。



わー!



もうここでやめて、つくし採りたい



くそう。おれ、車が好き。車いいもん、こがなくても進むから。早いし。くそう。



あの坂を上ったらもしかしたら下り、いや、平らにくらいはなってるかもしれない。のぼりが終わりでなくてもいいからちょっとくらいそういう息抜きゾーンが欲しい。あってほしいと願う心はことごとく打ち砕かれた。


結構な標高まできたのが空気の冷たさでわかった。

日が当たらない路肩にはまだこの間の雪が残っていた。


これは今年の雪の見納めだな。



見下ろすと前原方面が小さく見えた。


「佐賀県」


県境か・・・。


何とかピークを迎えた。



ほー!


マイケルジャクソン並みに人目をはばからず大声を上げた。



下って6キロほどの分岐で友人二人が待ってくれていた。



上り道で置いていかれる私は下り道もなお置いていかれてしまう。




下りだったら体力関係ないじゃないかと思われるかもしれないが、それは違う。



下りは質量がモノを言う。


自転車重量は軽くなるように設計され製造されているが、体重は人それぞれだ。


下り坂では総重量が重いほうが早く進む。


つまり体重が重いほうが早いのだ。



万民は法の元に平等である。重い物体も軽い物体も重力加速度に導かれ同じ速度で落下するのだよと物理の先生が言っていた。



しか~し、私の自転車と二人の自転車は坂を同じ加速度では走ってくれない。


そのへん私は説明できない。物理では留年しかけたから。




長野峠から佐賀側に回りこみ、今度は三瀬トンネルを福岡方面に潜ることになる。



トンネルもチェックポイントで、ここの通行料のレシートを持って帰ること、とある。



が、ちょっと一休み。



ここで空っぽになったペットボトルに水とゲータレーィド!



懐かしかったからゲータレーィド!



難所は抜けたが、ここで体力は使い果たしてしまった。



後は消化試合のようなものだが、残り100キロの道のりは消化するには長すぎる。




つづく

2010-03-25

自分で行くことに意味がある

嘔吐下痢症になってしまった友人に


「日頃からちゃんとした物を食ってないからそういうことになるんたい。俺なんか、毎朝元気なニンジンだから風邪引かないし、そんな細菌やらウイルスは腹に入ってもなんのことはない。」


と言いはなってやった。



不覚にもインフルエンザには1回感染してしまったが、それも一日で治った。


以前は年に4,5回は風邪をひいては1週間ほど寝込んでいたが、最近めっきりとかからなくなった。



何が変わったのかと言えば、扁桃腺が腫れなくなるように鍼を打ってもらったことと、走ったり、泳いだり、自転車をこいだりと、有酸素呼吸運動をずいぶんとやるようになったことだろう。



友人と別れ、薬局へ向かった。



薬を買うためではない。日曜日にエントリーしている、ブルベ三ツ瀬200kmに装備するスポーツドリンクや飴などを買うためだ。


土曜日、寝る前に少し腹に差し込みが来たが、すぐに何ともなくなった。


あれ?もしかして嘔吐下痢症?まさかな。俺はそんなにヤワじゃない。


ま、今日は早めに寝て、明日200キロ自転車コイでりゃ、ウイルスやろうがなんやろうが、びっくりして消えて無くなるわい。早く寝よ寝よ。



日曜日は5時に起き、朝ご飯を食べてから会場へ向かった。



会場で一緒に参加した2人と落ち合い、自転車を組み立ててから受付へ。

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出走する前に装備と自転車の車検がある。

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一般のブレーキや反射板の他に、このレースらしい視点として、ライトと夜間反射たすきの装着が義務づけられている。



帰りは夜になってしまうからだ。



朝っぱらにスタートしても帰りは夜なのである。




受付から車のところまで歩いていると足の方からなんだかヘンな音がする。


よく見てみると靴の足首に近いところに留め金が外れている。

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あらららら!



自転車用の靴は自転車のペダルに固定し、踏み込む力と引き上げる力を同時に利用するように出来ている。この留め金は靴ごとペダルを引き上げる時、そこを堪えるために付いている。



これがないと靴が脱げそうになって力が込められない。



どうしよう。



よく見てみるとネジが一本外れているだけだった。



とはいえ、ネジがその辺に転がっているはずも無し。




車の中をひっくり返したが、都合良くそういうものが出てくるというラッキーは人生そう何回も起こるモンじゃない。



仕方がないな~。



ここを靴ごとヒモか何かでぐるぐるっとくくるか!



車のトランクでヒモを探すと、目に入ってきたのは朝方履いてきたスニーカーの靴ひも。



最適なんだけどな~。これ使うと靴ひもとしてはもう使えない。


かといって、200キロ行く前に諦めるのはしゃくだしな~。



う~ん。う~ん。



もう1回見回した。



あ。



軍手。



これにしよう!




軍手の指を切って。



100314_0800~01









筒にして二重にして。





はい。修復完了!




100314_0800~02



簡単な開会式と説明会の後、2グループに分かれて出走。



無事スタートが切れた。




この大会、レースとは違うし、朝から晩までやるもんだから、スタートもざっとしている。



8時半のグループのスタートが始まるとエントリーナンバー順に出走する。ここで1,2分スタートが遅れたからと言ってなんということはないのだ。



最初は3号線をまっすぐ福岡市方面へと進む。



信号が赤なら止まる。レースではないので別に交通整理のスタッフが居るわけで無し、普通に交通ルールを守りながら決められたルートを行く。


信号が多いのでしょっちゅう止まる。



他の2人は、私よりも10ほど年上なのだが自転車はめっぽう速い。



最初から二人にひーひー言いながら付いていっちゃ信号に助けられ、またひーひーというのを何回か繰り返していると、途中私の前に外国人のおっさんが割り込んできた。



こんなせせこましいところに割り込まんでもいいのに~、といささか不満を感じながら走っていた。



目の前の信号が赤になると、靴のロックを外し、信号待ちをする。

その度にこの金髪のおっさんは振り返って満面の笑顔と右手でグーのジェスチャーを後ろに送る。


どうやらそのおっさんにも連れが居るようで、その連れが私の後ろにいる。


信号に止まるたびにニカーっとそれをやるもんだから、関係ない私は大変気まずい。


それよりも、じゃ、なんで俺を抜くんだよ!私を仲間と断ったうえに、そんだけコミュニケーション取らなきゃならないんだったらずっとそばで走ればいいじゃんよー!めんどくせー!



と、友人に置いて行かれそうな不安が怒りを焚きつけたが、一時のこと。つまらぬことで腹を立てたなと我ながらおかしかった。


二見ヶ浦に着く頃にはおっさんはいなくなっていた。



二見ヶ浦には、クイズポイントというものが設けられている。



なぞなぞをして大会を盛り上げるためではない。


この大会、ライド中ほぼノーエイドノーサポート。道中は誰も監視していないし、コースも地図を見て自分で行く。道に迷ったり、事故にあった時だけ本部に電話する。現場には誰もいないのだ。ただ、完走証を発行するために走った証として走った者にしか分からないクイズを出発直前に知らされるのだ。

問題は「○○○○なまち志摩町」の○○部分を選択肢から選びなさい、というもの。

他にコントロールポイントが設けられており、そこに立ち寄ることが義務づけられている。と言ってしまえば、なんかテントか何かあるところに立ち寄って、周回コースのマラソンみたいに肩にマジックで○を書かれるとか輪ゴムを渡されるとかそういうのを連想する。


この大会がコントロールポイントと呼んでいるのは。




セブンイレブンいい気分♪なのである。



セブンイレブンの店員に何かお願いをしているかと言えばそれもない。何にも言ってないのだ。


我々は、ただ決められたセブンイレブンに立ち寄り、その証として何かを買ったり金をおろしたり、たまってる公共料金の滞納を支払ったりしたレシートを持ち帰る。



え?それだけなら、どんだけでもインチキできるじゃん!



そう。


できる。



自転車でさーっとスタートしてどっかで車に乗り込んで二見ヶ浦いってクイズにチャレンジ。あとコンビニを2店ハシゴすれば後は楽勝でゴール出来る。

や、もっと簡単にその地域に住んでいる友人に電話してやってもらったらスタート地点から自分は一歩も動かずにゴール出来るだろう。




できるのだが。




そうすることに意味がない。


もともとそういうちんまいことを言うヤツは、この大会には参加しない。


自転車でバカじゃないかと言われるくらいの距離を走ることに萌えーっとなるヤツらしか参加してこないのだから、逆にクイズポイント等は失笑を買っているのかも知れない。


まあ、どのポイントも丁度休むにはいいあたりに設定してあるので、そこのとを誰も文句として言うこともないだろう。



つづく





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出走前の私。おけつが痛くならないようにパンツとタイツとクッション入りのサポーターにジョグパンを重ね着してみた。


2010-03-12

明後日の日曜日は、ブルベに参加。


自転車のツーリング大会である。

朝8時半にスタート。

宗像から糸島半島をぐるりとまわり、そこから長野峠をとおって三ツ瀬を登る。そこから福岡側に下って那珂川に下りてから太宰府を抜けて再び米の山の登り。飯塚に下って宮若市を通ってスタート地点に帰る。

200キロ、制限時間13時間。


レースではないので、がむしゃらに漕ぐ必要はないが、それなりのスピードでいかなけりゃ、夜になってしまう。


いや、夜になるだろう。



200キロ。どういう世界だろう。

2010-03-08

魂が走る

観客エリアと選手か走るアスファルトを分けているポールをやっとの思いでまたぎ、人ごみをかき分けた。

少しさきに乾いたコンクリート敷きが見えたが、もう歩けない。

午前中の雨で水を含んだ芝生に倒れ込んだ。

濡れることはわかっていたが、もうそこに倒れるしかなかったのだ。

咳が止まらない。

咳込みの苦しさから逃れようとうつ伏せに寝返りを打つも、手足に力が入らず、四つん這いにすらなれない。

しばらく、そのまま。




走り切った。

たすきは確かに渡した。

一応の役目は果たせた。

春闘頑張ろう駅伝大会。

海の中道の鴨池周回コースには県内から200を超えるチームが集まった。

私は二つのチームを掛け持ち。

一周目は職場の三階入居お気楽チーム。

私は一区。

元々ゆっくり完走を目指す人たちの集まりだから、ここはあまりがんばらずにアップのつもりで行く。

練習と違い、人をぬって走らなければならない。

抜かれるとついて行きたい衝動が起こるが、ガマンガマン。

鼻で息が出来る範囲で走ろう。そう決めていた。


ゆっくり走っていると沿道の知っている者から「こら真面目に走れ」とか「なにやってんだ」等の怒号を浴びた。

いや、本番は次だから!とワケを説明しながら走る様がまた不真面目な感じを助長する。

イメージを造りながら一周を終え、次にたすきを渡した。

一口お茶を飲み、先程走ってきたコースを逆走した。

次の一周が本番、選抜チーム。

勿論、選抜チームも先程私と同時に第1走者がスタートしている。

私はゆっくりペースだったが選抜のスピードならば、第2走者が戻ってくる頃だ。

一番キツくなるのは後半の坂を登り詰めてからの松林から最後の直線。

そこで待ち構えて伴走してやる。

「まだ諦めるな!行ける行ける!」

力が抜け、スピードが落ちるこの辺で鞭を入れ、最後の力を出し切らせるのだ。

裏道を行き、コースの伴走地点に出ると、第2走者が目の前を駆け抜けて行った。

わわわー!

慌てて走って追いかけたが、走者の方が速くて追いつかない。

伴走にならないじゃない。

第2走者が走って行ったということは、たすきは第3走者に渡る。

こりゃエラいこっちゃ!

私は第4走者。


急がねば!

お気楽チームのゼッケン付のシャツから選抜ユニフォームに着替え、うがいを二回。

よし。

交代エリアに向かった。

「しましまさん、もう内村さん(第3走者)出ました。あと4分位で帰って来ると思います」

コクリと頷き、軽くその場で3、4回ジャンプした。

「あと2分」

よし、いよいよだ。

最初の100m地点に中間がいる。

ここまでのラップでペースを確認するのだ。

20秒で突っ込めれば目標タイムは切れる。


第3走者が見えてきた。


太ももを叩き、両手を上げた。

たすきを受け取り、肩に掛けた。

100m地点に仲間の姿が見えた。


「しましまさん100m!」

へ?タイムを教えてくれるんじゃなかったの?

冷静に考えみたら彼は私が何時たすきをもらい受けて走り始めたのか分からないわけだから、私のタイムを計るのは不可能。

そうか。

走りながら納得。

腕時計を見ると表示は



00’00”00


し、






瞬間移動…。




くそー!ボタン押し忘れた。


アップの時に、この100mを本番ペースで走ってタイムを確認した。

向かい風で結構タフだった。


仕方がない。


賽は投げられたのだ。

コースは左に大きく角をなして曲がり、そこから左右にカーブ。

沿道から応援の声に混じり、「おお!しましま今度は速い!」

愛想を振りまく余裕はない。

ここはカーブを最短で突っ切る。

周回コースはあまり走られない人用に800mで区切られている。

その中継地点までは鼻で息をする。

弱点の気管支をできるだけ温存する作戦だ。

後半にはアップダウンがある。

まずは登り。これがこたえる。


登り詰めてから左に曲がると松林に入る。

このあたりになると観客が減る。登り坂の疲労と先が見渡せなくなる不安から気持ちがずーんと下がる。


少し行くと知った声が聞こえた。

「しましま!まだ行ける!足を上げろ!」

ここまで来ると今までにない疲労感というか身体不全が体を支配していた。

苦しくてたまらない。

もう、ここでやめて立ち止まれば楽になる。

くそー!

負けてしまいそうだ。

「落ちてきたぞ、手を振れ!手を振ったら行ける!諦めるな!」

最後の直線。

練習の時にスタート地点にしていた場所より実際の中継地点は50mほど先になっていた。

呼吸と一緒に喘ぎ声が出ていた。


もう、限界はとっくに超えていた。

腰の位置、上体の角度、ストローク。

練習で体に強く意識付け、自分に取り込んだものはもう、消えていた。

交代エリアに入るところで伴走は後退。

左右に大勢の人が応援していたが、何も聞こえない。

素の自分。魂だけが走っていた。



大勢のなかに仲間を見つけた。


あそこまで行けば終わる。


行かなきゃ。行かなきゃ。



たすきを肩から外して次に渡した。



おわった。



ポールをまたぎ、人ごみをかき分け、芝生に倒れ込んだ。









力の入らない足を手で支え、ふらふらと歩いた。


俺は何分だった?

中継地点に行き、通りの向こう側で計時をしている仲間に聞いた。


「5分25秒です!」

最後の練習の時より少しだけ短縮されていた。

最後の直線でフォームを立て直せていれば、とか反省はある。


でも、これが今の私。

出し切れた。


アンカーはライバルチームのアンカーとゴール間際までデッドヒートを繰り広げた。

みんなで最後までやり尽くした。

結果なんていい。


素晴らしい時間をありがとう。


2010-03-04

あと2日

駅伝まであと2日。

スピード練習は一昨日まででおしまい。

今日と明日は雨みたいだから、昨日はリラックスランで長めに走った。


マラソンは個人競技である。自分で練習して自分で会場に行って自分で走って自分で帰る。



だが、駅伝はちがう。


走っているときは1人なのだがチームのうち誰が欠けても成り立たない。


団体競技なのだ。


私にたすきを渡そうと死にものぐるいで走るヤツがいる。私のたすきを待ってくれているヤツがいる。




苦しくても辛くても走る。

這ってでもたすきを渡す。

みんな、たすきで繋がっている。




ううう~。


燃えてきた。


チームの中では遅い方だから、その分タイムはみんなにお願いすることになるだろうが、自分の精一杯をぶつけよう。


キッツいんだけど楽しいぞ、駅伝。

2010-03-04

ごほんといえば龍角散

3月6日に毎年恒例の職場対抗駅伝大会がある。

いつもは春日公園で行われるのだが、今年は工事中で走られないので海の中道にある鴨池公園で開催される。


1600m7区間を競うチームの総数300。


2月に入ってから週に1回記録会が行われ、毎夕ジョギングする人が増えてきた。


ウチの職場は結構職員が多いので4~5チーム出場する予定になっている。



今年は、私、選抜チームに入れて貰った。



このチーム、昨年は第3位。半端なことをしていては怒られてしまうのである。



練習もハードだ。


1600mのコースを設定して、まず軽く3周。それからタイムトライアル。100m21秒あたりがスタンダードだ。


私の昨年の記録は大会本番で5分50秒くらいだった。



この距離をこのペースで走ると体のあちこちが異常を訴える。



振っている腕のエネルギーが枯渇しきしみ始める。


膝外側靭帯あたりに激痛が走る。


気管支を通る呼気がただならぬ音を奏で始める。



走り終えるともう、ぜーぜーのひーひー。立っていられない。


かといって倒れても楽にはならない。痰と咳が止まらない。


しばし、のたうち回る。


5分44秒。もう少し縮めたいが・・・。



うううう。やっぱこれ、体に悪いよ。



2回目の練習会から、最初のアップでも咳と痰が出るようになり、タイムトライアルの時は2,3回痰を吐かないと息ができない。


その分、明らかにタイムロス。一回に1秒は損をしている。



やばいんじゃないだろうか。


少し練習を休んで調整した方がいいのかもしれない。



あのう。咳が止まらないんですけど。



監督に言うと



「それはしましまくん、それは龍角散がいい!あれを飲むと咳は止まるから。大丈夫!あの薬は抗生物質なんかじゃないからどんだけ飲んでもいいとよ。」









・・・・・。









そこまでしなきゃいけないんでしょうか・・・。




そこまでしなきゃいけないのである。



なんたって選抜チームなのだから。




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しま・しま

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土からつくるここだけ芋焼酎「たばらそだちプロジェクト」を立ち上げました。土と食、命がつながるといいなと思います。

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